住宅事業
2026年、最新のリノベーション事情!
実は今、日本のリフォームやリノベーションを取り巻くルールがガラリと変わっているのをご存知ですか?「昔と同じ感覚で予算を組んでいたら、基準が厳しくなっていて大慌て!」なんてケースが今、本当に増えているんです。これからの時代、お家を直して住み続けるには一体どんなことに気をつけるべきなのでしょうか。今回はハウスジャパン住宅事業部の土畑さんに、知っておきたい最新のリフォーム・リノベーション事情を伺いました!
そもそも、「リフォーム」と「リノベーション」って何が違うの?

家の一部を回収するのはリフォーム
編集部(以下、編): 土畑さん、改めてなんですが、「リノベーション(リノベ)」と「リフォーム」とは、具体的に何が違うのでしょうか?
土畑さん(以下、土畑): 結論から言うと、言葉の本来の意味合いとしてはどちらを使っても間違いではないんです。ただ、今の世間一般のイメージとしては明確に使い分けられていますね。リフォームはキッチンの入れ替えや壁紙の張り替え、バリアフリー化といった「部分的な修繕・設備の更新」のイメージです。それに対してリノベーションは、部屋の間取りをガラリと変えたり、リビングを大きく広げたり、家全体を一新するような「大型リフォーム」を指すことが多いです。
編: なるほど。部分的な修理か、間取りも含めた全体的な大改造か、というイメージの違いですね。土畑: そうです。最近のフルリノベーションになると、単に見た目を新しくするだけでなく、建築家がしっかりと関わって、住まい全体の性能やデザインを1から設計し直すケースもありますよ。
現代のリノベは「新築と同じくらい厳しい」って本当?
編: 工事の内容も昔とは変わってきているのでしょうか。
土畑: ここが今、一番お伝えしたいポイントです。実はここ最近、リノベーションに関する国の基準やルールが年々、ものすごく厳しくなっているんです。特に柱や梁といった構造体に手を加えるような大規模なリノベーションの場合、新築を建てる時と全く同じ「建築確認申請」が必要になります。これ、実は昔のリノベとは比べものにならないくらい、手間も費用もかかるんですよ。

このような大掛かりなリノベーションが難しくなっています
編: 新築と同じ申請が必要なんですか?具体的にはどんな調査や計算が必要になるんですか?
土畑: まず一つ目は「地盤調査」で、昔の家は地盤改良をしていないケースがほとんどですから、今の基準に合わせて強さを測定し補強します。二つ目は「耐震計算・検査」ですね。今の厳しい計算式に当てはめ、必要な補強金物を入れて新築同等の耐震性を証明します。そして三つ目は「省エネ・気密基準」で、断熱性能や隙間のなさも現代の最新基準に適合させなければなりません。
編: まさに「骨組み以外は新築を作るのと変わらない」レベルの裏付けが必要なんですね。となると、間取りを少し変えたいだけでも、毎回その厳しい申請を出さなくてはいけないのでしょうか?
土畑: いえ、実はそこがポイントで、外回りの壁(外壁)を触らなければ、建物の中の間取りを変更するフルリノベーションは申請なしでも進められるケースが多いんです。もちろん、2階を支えているような重要な柱を抜く場合は、代わりに梁を入れて補強するといった専門的な大工技術や条件は必要になりますが、外壁を壊さない範囲であれば、中をガラリと変える大がかりな間取り変更も十分に可能ですよ。
編: 外壁を触るかどうかが、大きな分かれ道になるんですね。

このような工事には申請が必要です
土畑: そうなんです。すでにある古い建物に対して、どうやって今の最新基準を満たす補強を組み込んでいくか。1から自由に作れる新築よりも、かえって設計の手間や工事の手間がかかることもあります。だから、予算だけを最優先に考えると「これならいっそ、一度壊して新築に建て替えた方が楽だし安上がりなのでは?」という逆転現象が起きることも珍しくありません。
メリットはある?「中古購入+リノベ」の費用対効果と地域格差
編: 新築より手間やお金がかかる可能性もあるのに、それでもあえてリノベーションを選ぶ方は、どういった理由からなのでしょうか?
土畑: 一番は「思い出や面影を残したい」という情緒的な価値です。おじいちゃん、おばあちゃんが建ててくれた家の雰囲気を残したい、古い古民家の太い梁や柱の風合いがどうしても好き、という方は、新築以上の費用がかかったとしても、リノベーションを選ぶ価値が十分にあります。コストの安さではなく、今の家への愛着が最優先にあるリノベですね。

このように、昔の建材を流用できる楽しさはリノベならではです
編: なるほど。一方で、もし「これから中古住宅を安く買って、自分好みにリノベしたい」と考えている場合はいかがでしょうか?
土畑: その場合は、立地(地域格差)をシビアに見極める必要があります。例えば、人気の学区や駅周辺など、土地の価値が落ちない人気エリアであれば、古い家付きの土地を安く買って、500万円〜2,000万円といった予算をかけてしっかりリノベするのは非常におすすめです。新築で土地から探すよりも、総予算を抑えつつ、広い家を手に入れられるケースが多いですから。
編: 逆に、そうではないエリアだとどうなるのでしょう……?
土畑: 周辺に空き家が多いエリアや、将来的に売りに出しても買い手がつきにくい立地の場合、何百万円もかけてリノベをしても、将来的な資産価値としては厳しくなってしまいます。売るに売れない、解体して更地にするにも何百万円もかかるという空き家問題に直結してしまうんですね。
編: 建て替えるか、リノベするか、あるいは土地ごと見直すか……。これは本当に、お家ごとの状況によって最適解が変わりそうですね。
土畑: 本当に難しい選択だと思います。だからこそ私たちは、ただ見積もりを出すだけでなく、この先何年住むか、次の世代にどう引き継ぐかまで含めて、一番費用対効果の高い方法を一緒に考えるようにしています。家が古すぎて悩んでいる方、中古物件の購入で迷っている方は、まずは一度お気軽にご相談ください。